エロ率分析 (α)

〜分析結果サンプル〜


 Hong-Kong!!!

 無辜の血流れ、銀閃瞬き闇に咲く!

 飲み込み飲み込む混沌なるや天空街都!

 今や十二国志の第十三国! そは狡猾なる蝙蝠か、悠然たる審判者か!

 Hong-Kong!!!




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 ぱぢゅ、ぱちゅっ、と音がする。

 肩口から流れた銀髪が、俺の胸をくすぐっていた。


「ン……ふぁ、は、ぁっ……❤」


 師匠は、尻を重そうに振っている。

 最初の、半ばまで入れた時のそれを合わせて、すでに3度射精を繰り返している。

 前髪が落ちて顔が見えない。

 結合部からは、精液愛液の混合物が漏れている。


「うっ、く、クソッ……!」


 師匠は快楽を吐息に乗せている。

 そんな状態でありながら、俺の身は封じたままだ。

 尻を握りしめ、反り返ることくらいしか出来ない。させてもらえない。

 すでに首に縄がかかっているようなものだ――いくら抵抗しようとも、いつか限界はくる。


「で、……るッ……!」


 4度目。

 腰が跳ねる。半ば本能的に奥に押し付けて、吐き散らす。

 くぅうううん、と、師匠が身を折りながら声を出した。


「ぁ、ふ……❤」


 射精が続く中、師匠が顔を近づけてくる。

 鎖骨を吸われる。

 尻に指が食い込む。

 終わりかけたと思った射精がまだ続いた。

 ……荒く息を吐く。

 腰が抜けそうだ。うごめく腰を止めようと尻をつかむが、今度はこねるように腰を動かされる。

 はぁあ、と、師匠が満足げな声を出す。


「全く、まだまだ元気ではないかっ……❤ また、わしが気絶するまで突きまくる気かのぅ……❤」


 肩口をかるく噛まれる。

 カカ、と彼女は笑い、耳元に口を近づけてくる。


「だが、ダメじゃ……❤ おぬしはちんぽをおっ立てて、びゅーびゅー馬鹿みたいに射精しておればそれでよい……❤」


 破裂音がする。きゅうう、と締まった内から、精液が吐き出される音だ。

 師匠の内は気持ちがいい――他の女はどうなのかしらないが、よくぬめり、出し入れはスムーズなくせに、ぎうぎうと締まって、ひだもきめ細やかだ。

 ミミズ千匹ってやつなのか。その上、普通の女の汗とは違うにおいがして、触れる肌も瑞々しい。

 仙人でなければ枯らし殺されている。乳があったらマジでヤバかった。


「……何か失礼なことを思われたような気がするのう……」

「読心、できんのかよ、ばばぁ……」

「顔を見れば分かるわ、未熟者め。わかりやすい顔をしおって……おう、おう、突けなくてもどかしいと思っているのも、よう分かるぞ……❤」


 師匠が俺の肩を抑えてくる。

 ずるるる、と、ゆっくり腰を引き抜いて、抜きはなつ。

 師匠の内に入っていたちんぽは、ほかほかと湯気を立てるほど熱くなっている。

 ちんぽには、べっとりと性汁が絡んでいる――師匠のから、絞られた精液がこぼれ落ちて、さらに追加された。


「く、く……子宮が重いではないか、馬鹿弟子め……そんなによかったか? ……答えずともよい。見ていれば分かるわ……❤」


 師匠がかるく胎を押せば、精液が吹き出た。


「いかなエルフとは言え……これだけ出されては、孕むかもしれんの……❤」


 くは、と、師匠はおかしげに笑う。

 どんだけ出したよ俺は。と思うほど出てくる。


「師匠が……イいのが、悪いだろ、これはよ……」

「ひとの所為にするではないわ。馬鹿弟子が❤」


 ……ちょっと声が嬉しそうだぞ、師匠も大概わかりやすいっての。

 息を吐きつつ起き上がる。


「……満足したかよ、師匠」


 言えば、師匠がきょとんとした顔をした。


「そんままだとマジで孕むぞ。……後から飲んで効く薬かしらねーけど、飲んでおいたほうがいいんじゃねーですかね」


 師匠が首をひねる。

 ぺたり、と俺の太ももに座り、性汁でべとべとのちんぽをかるく握ってくる。

 連続で射精させられて敏感になっている男根だ。それだけで結構辛い。


「まだまだがちがちじゃが?」

「くぉっ……あ、あのなぁ! アンタホントなんなんだっ……!」

「なにとな。……他の師に目移りしおって、美少女の同門もおる方がいいか? ン? おぬしは最早わしのものよと、匂い付けをしておるまでよ」


 にちゃにちゃと音がする。

 よくよく滑っている――ズボンも脱ぐ暇がなかったもんで、いろいろな汁が染み付いて、もう洗うしかない惨状だ。


「おぬしがわしの弟子であると同時――わしもまた、おぬしだけの師である」


 そんなことを耳元で囁かれる――瞬間、射精してしまった。


「うっ❤ おお、凄まじいものじゃなぁっ❤ これだけの勢いで、出ておるのかっ❤」

「やめろっ、つのっ、そろそろマジでちんこいてぇっつのっ……!」


 肩をつかむも、師匠は止まらない。

 楽しげに覗き込む顔、喉、鎖骨、ぺったんこな胸に精液が跳ねる。


「と、言いつつも、おやおやぁ❤ ここはまだ足りぬと言っておるようじゃなぁ……❤」


 師匠は片手でちんぽを上下にシコり。もう片方の手で、顔の精液をこそげ落としている。

 それを、ちゅ、と口元に持っていき、うぇ、という顔をする。


「流石に、美味ではないの……」


 言いながら、胸、腹に落ちたそれを指でこそいで、口元に。

 言っていることとやっていることが真逆だ。

 それから、更に尻を下げて、俺の股間に顔を埋めてくる。

 ……そりゃあ、ヤりたくないわけじゃない。

 キレてブチ犯したさ。

 だが、抵抗がないわけじゃないのだ。

 師匠とヤったことを、俺は後悔している。

 師匠は師匠だ。別に恋人とかじゃない。

 師匠がこうだから考えなくてもいいのかもしれないが。

 それでも俺は、母か姉でも犯したみたいに、後悔している。

 亀頭に唇が触れた。


「やっ、やめろ、師匠ッ……」


 んも、と、口の中に、ちんぽが入っていく。

 奥まで飲まれる――鼻が下腹部に当たる。

 反り返ろうとする根本がちょっと痛いくらいだ。

 それ以上に、飲まれて背筋がぞわぞわとする。

 んぐ、と苦鳴をあげながら、師匠はゆっくりとあたまを上げていく。

 汁をすすられている。

 唇がカリを開放し、亀頭まで開放し――そこにあるのは、きれいになって、充血しきった男根だ。

 師匠が、口の中でもごもごとなにかを混ぜ合わせている……いや、味わっているのか。

 やっぱりまずいのー、みたいな顔をしつつ、口の中でぐちぐちと音を立てていた。

 その細い喉が、こくん、と動いた。こくん、こくり。ん、と4度で全てを飲み込んだようだ。

 師匠が、口の中を見せてくる。

 真っ赤な口腔の中に、白濁液は残っていない。

 だが、はぁあ、と青臭い吐息――胃の腑から香る精液臭。

 不快なにおいではあるが、いやに興奮した。

 ぱくん、と口が閉じる。

 そして、にまりと笑われた。


「……ってめ、この……」


 出そうとした手が握られる。

 手を寝台に押し付けられ、そして唇が再度亀頭に触れた。

 くぉ、と思わずの声が出た。

 早くはない。

 フェラチオなんぞ他の誰にされたことがあるわけでもないが、師匠のそれは拙いような気もする。

 だが、くぷ、くぽ、と、音を立てているのがあの唇で、師匠であるというだけで、限界が早まるかのようだ。


「うぐっ、ぐぉぁ……ッ!」


 壊れた蛇口じみて射精する。

 師匠は下腹部に鼻がつくまで、奥の奥まで飲み込んでいる。

 射精するたび、ぴく、びく、と、つき上がった尻が揺れていた。


「うッ……く、はっ……!」


 息が荒い。

 好き放題、好き勝手に射精するのとは違った。

 気持ちよく出し切ったその先まで絞られている。

 んぐ、こく、と、飲まれている感触がある。

 わずかに前髪を透かして、ハの字になった眉と、苦し気に閉じられる瞼が見えた。

 そんなになってんならやめろよ、と思う。

 だが、師匠は最後まで精液を飲みきった。


「ん゛っ、ぐっ、えほっ……まったく、わしの口を、便器か何かとッ、ぇほっ、思っておるのか? 出し、すぎよなっ……」


 口元を抑えながら――いつの間にか手が離れている――師匠は起き上がる。

 涙目で、噴き出してしまったのか、顔に精液が張り付いており、……ちょっと白い鼻水が見えた。


「ああっ、と――」


 ティッシュ――ちり紙くらいはないか、と、周囲を見回して、かくんと肘から力が抜けた。


「おっ、あ?」


 寝台、シーツに身が落ちる。

 いくらなんでもおかしくないか。

 確かに疲労している――普通の人間ならもう精も根も枯れ果てているだろうが。俺は未熟なりとも仙人道士の端くれ、精力は並の人間の比ではない。

 一晩どころか三日三晩だって抱けと言われれば抱ける。そういう生物だ。が。


「おい、師匠ッ……!?」

「よぉーやっと気づきおったか。おぬしはちと底なしすぎるのでなあ――吸わせてもらっておるわ……❤」


 じゅるり、と音。

 この、ばばぁ――房中術! たしか、玉女採戦つったか―― 一方的に吸い取るやつ!


「カカ――いや、鈍い、鈍い。いや、色香に弱すぎるのか? たぁーっぷり出してくれたからの。前回のようにはいかんぞ……❤」


 うぐぐ、と身を起こそうとするが、力が入らない。

 体感するイメージであるが、力が残っていれば残っているほど、力が出せる。

 100の力が残っていれば、100の力でエンジンを回して10000の力を出せる。

 だが、10の力しかなければ、10の力でエンジンを回して、精々100の力が出るかどうか。

 で、今は10かそれ以下だ。

 情けなくも翻弄されて、そうまで吸われていたというのに、気付けなかった……!


「ほれ、寝転がっておると言うことは――」


 肩をぐい、と掴まれる。

 仰向けにされ、腹にのしりと尻が乗る。


「――また、ここで絞ってほしいと言うことじゃな……❤」

「ま、じで、待て、くそっ……!」

「いーや、待たぬ」


 男根を飲んでいく――そこから意識を引きはがして、必死で丹田に力を回す。

 仙力――あるいは気を回して、搾り取られスッカスカになった体内に気を回していく、が、


「おぬしの力量で、できる、ものかっ❤」


 ずちゅり、と腰が動けば、集中が乱れ、加速した気が経絡を軽く傷つける。

 全身、内部から走る痛みに身が硬直する――気が駆けられるはずがない。


「そろそろおぬしにはっ、ばばぁとか、馬鹿師匠とか、言えなくなってもらわねば、のっ❤」


 クソが、の言葉すら出ない。

 楽しそうに腰を振りやがって。


「多少、慣れればっ、この通りよなぁっ❤ 一時でもっ、師に勝てると思うたかっ❤ 調子に、のりおってぇっ❤」


 師匠もハイになっている。

 やっぱり馬鹿師匠じゃねえか、吸いすぎて酔ってるのか!

 だが確かに強い――俺の身は絶頂に震えている。

 つっかえてしまっているかのように、根元で溜まって出て行かない。


「ほれ、我慢など、するでないっ❤ 無様に、ほれ、気持ちよさそうな顔をしてっ、もの欲しそうな顔をしおってっ❤ 出せっ❤ びゅびゅーと❤ 射精してしまうがよいっ❤」


 上下グラインドは激しく、愛液精液が汗が弾けて、哄笑が部屋に響く。

 ―― 一瞬、マジでなんか綺麗な景色が見えた。

 死にかけの本能でか、気づいた時には、師匠の震える尻たぶを開くように両手でつかんでいる。

 子を残さんと、奥に、奥に。子宮口と鈴口を密着させて、これが人生最後の射精とばかりに撃ち放つ。


「っく、ぅ~~~~っ❤」


 師匠も身を反らしている。

 吸われて締められ絞られる。

 内が、乳でも絞るように、入り口から奥へと蠢いている。


「っ、はぁ……❤」


 気持ちよさげに、吐息を漏らし。

 汗で張り付いた髪をかきあげ、わきの下を晒す。


「……これ、流石に痛いわ。あまり強く握るでない」


 ぺし、と手を叩かれ、そこで、本気で力いっぱい尻肉を握っていたことに気づく。

 は、は、と、犬みたいな息を吐く。

 流石に、師匠の内で萎えかけている。


「たまにはおぬしにも攻めさせてやるからの、今日のところは、このくらいかの……」


 師匠が、胸についた手を支点に、ぐぷ、と、ちんぽを引き抜く。

 とたん、ぼぷっ、ぶぴっ、と精液が噴出した。


「いやぁ、どこから出るのか……凄まじい、量じゃのっ……❤」


 ひとしきりシーツに精液を吐き出して、師匠はくるりと回る。

 俺の上にのしかかる形――シックスナインのような体位になり、半分萎えた俺のちんぽに、舌を這わせて来る。

 絞るような動きではない。

 むしろどこか、奉仕のような舌の動きだ。

 流石に、もう立たない。

 ようやく息は落ち着いてきたが、力が入らない。

 忌々しいまでにデカい尻――精液をとぷとぷ零す秘所を避けることもできない。

 掴んだ手形が、白い肌に残っていた。


「ししょ、う」

「んむ、……なんじゃ」

「尻、……悪い」

「んむ」


 くぽ、くぷ、と、口の中でもてあそばれている感触がある。

 力の入らない腕で、尻に触れる。

 ほとんど視界が尻だ――じゃなきゃ太もも。

 ちょっと力を込めて、肉厚の尻たぶを開いてみる。

 見える穴は一つだけだ。

 尻穴だ。

 穴の方は、溢れ出る精液で見えたもんじゃない。クリまで見えない程なのだ。


「んも?」


 と、師匠が、ちんぽを口に含みながら何かを言った。


「まらやりひゃいとひうのかお? ひゃめへおへ」


 ああ、もう勘弁ですよ、師匠――でもここがちょっとばかり、気にかかる。

 そう言えば。師匠と言えば尻なのに、尻穴は攻めてなかったな――などと。思ってしまっただけなのだ。


「!!!」


 師匠の尻が跳ねた。


「ぉあっ、お、おぬしはっ、どこにっ」


 ちんぽが口から離れる。

 穴に軽く指を押し当てたくらいなのだが。


「ぅっ❤」


 押すように揉むと、尻穴がきゅうっと締まった。

 指はおそらく入らない。

 流石のエルフと言うべきか、ほとんど排泄に使っていないのだろう。

 柔らかい師匠の身の中で、全身で随一ってくらいに固い筋肉だ。

 色素沈着が薄い――いや、師匠は基本的に色素が薄い。

 ここも例外ではなかったということだろうか。


「ぉぅっ❤ おっ❤ おぬしッ、ぃ❤ どこに、指をぉっ❤」

「尻……穴」

「わかっとるわ、ァ❤」


 同時に、精液のぬかるみと化したを指で探り当てる。

 それで尻肉がぷるんと戻ったが、もう片方の手で尻たぶを抑えている。


「ンッ、こらっ……❤」


 ふうう、と、師匠が息を吐く。

 それがちんぽにかかる――刺激となって、勃起する。


「お、ぉおっ?」


 師匠の意識がそれた隙を突く。

 渾身の力で、寝台の上でひっくり返り、師匠にのしかかる。顔面にちんぽを乗せる姿勢、眼前に股間が来る姿勢だ。


「ぐぁ、ばっ、馬鹿弟子がぁっ❤ 誰が、まだやっていいとっ❤」


 指でクリトリスをつまむ。

 意を決して、精液に塗れたそこに舌を付けぐええええええ不味い意識がはっきりした! クソが! 師匠こんなん飲みやがったのかマジでなんかこう、すまねぇ!!! クソが!


「んむッ…………!」


 やってやる。

 やってやる――このままじゃあ、おさまりがつかない。

 師匠を犯したことは後悔している。

 倫理観。尊敬。恩。言動。色々な要素が絡み合って、迫ったりすることはできなかった。


「やめっ❤ やめぇっ❤」


 クリトリスをねぶり、穴から精液をかき出すように弱点をひたすらに攻め抜き、尻たぶに指を挟んで穴を揉みこむ。


「っく、気、をっ❤ やってしま、うぅ❤ おぅう❤」


 ……だが、認めよう。

 俺は師匠とヤりたかった。

 義母に欲情するかのように。俺を鍛えてくれた、俺を鍛えてくれる、恩人たる彼女の意志を無視してでも、例え中身はひっでぇポンコツで、案外かわいい人であったとしても――ああ、まあ、なんだ。

 蹴られてなければ一目惚れしてたとか――そんなもの、一目惚れしたも同然だ。

 いつかモノにしたいと、そう思ったから、彼女に弟子入りしたのだ。

 たとえ先に竜田様のことを知っていたって、彼女に弟子入りしただろう。


「あっ、あぁ……っ❤」


 ぴくん、びく、と師匠の腰が反る。師匠の方とて、快楽をコントロールしていたようだが、快楽は得ていたのだ。

 数十秒――至極あっさりとした絶頂

 クリトリスでの鋭いイキだが、それでも絶頂絶頂――舐めている間、俺の方も少しは回復している。

 ペッ、と口の中の精液の味を吐き出しながら、寝技じみて身を回し、師匠の股の間に入る。

 それから、精液吐いた意味ねぇな、と思いながら、口づけした。

 ……まずい。

 師匠の口の中も精液の味がした。

 流石にロマンチックにこだわる気はなかったが、それでもコレはちょっとなあ。と、思う。


「ん…………!」


 ぱっちりと、目を見開いた師匠と目が合った。

 驚きのためか。

 硬直した肩を抱く。

 後頭部、髪の間に指を差し込み、舌を入れる。

 マジで精液の味がする。

 クソが、クソがと思いながら、口の中を舌でこそいでいく。俺の排泄物風情が。


「っ、ふ、んんんっ、んんんっ……!」


 硬直から、師匠が抜けだした。

 だが、逃す気はない。

 身をよじる師匠の腰に男根を擦り付ける。肩と首を抱いている。

 こうなってしまえば、割られた股と、肩の動かない手だけで抗うしかない――いやまあ、師匠ならこの状況からでも逆転できそうな気はするが、だが、彼女は抵抗せず、身を固めたまま、キスを受ける。


「んっく、ぅう……❤」


 何かの、くだらない雑誌だったと思う。

 キスとは、口でするセックスなのだと。

 今は俺もそう思う。

 歯の裏側を一周し、息継ぎがてら少しだけ口を離して、舌を吸う。

 舌長いな、と思いつつ、その舌を軽く歯で捕まえて俺の口内でしゃぶってやる。

 嫌がるように舌が逃げるが、しかし、俺の口からは出て行かない。

 先ほどとは逆。俺の口内が攻められる。

 舌を追い出すように、迎撃するように、柔らかな肉を絡ませる。

 舌の裏側を舐めてやれば、師匠が目を瞑った。

 長い銀のまつ毛が震えている。

 ふうう、と、鼻息を感じた。

 呼吸が苦しくなってくる。

 興奮しているためだろうか。

 はふ、はぷ、と息継ぎしながらも、唇を重ね合うのはやめない。

 互いに必死なほどだ――互いを、むさぼりあう。


「ん、ふっ……❤」


 師匠の腕は、俺の背に絡んでいる。

 脚が、脚に絡んでいる。

 ズボン脱ぐヒマだってありゃしない。

 腰を軽く引けば、師匠の腕が軽く緩んだ。

 いつまでも続くかと、そう思えた唇が離れる。


「……しかた、ないのう……」


 師匠は、顔を反らし、はー、とわざとらしくため息を吐きながら、股を開いた。

 ――この期に及んでそれかよ。

 まあ、実際、師匠で、尊敬してて、基本上からだよな、クソが。


「…………この、」


 言葉が出てこない。

 誤魔化すようにもう一度キスをする。

 それから、腰を押しこんだ。


「うっ……おっ、ぅ❤」


 腹側の方が弱点は多いが、内臓の関係なのか、師匠の奥は正面からの方が突きやすい。

 押しこんで、そこからさらに押し付ける。


「ぅはっ、ぁっ❤」


 師匠の方だって、さっきからイってなかったわけだ。

 子宮が降りてきているのが分かる。あからさまにが浅い。

 俺を搾り取るため、師匠は理性を保っていた。

 ――ちょうどいいハンデだ、燃えてきた。

 絶対に泣かせてやる。

 手加減なんかしてやらない――さっきまではことごとく避けていた、あんたの弱点――全部全部虐め倒して泣かせてやる。

 歯を食いしばりながら、腰を引き抜く。

 脚が絡んでいるせいで動きにくい。

 振り払うだけの力が今はまだない。

 故に、まずはと奥、子宮を陥落させに行く。


「ぅうっ、おっ❤ は、ぁ❤ うっ❤」


 小刻みなピストンで奥を突く。

 とん、とん、と奥を揺らしてやる。


「ま、っ、く、ぅうっ❤」


 ここで止めては敗北と同じとでも思ったのか。

 師匠は下唇を噛み、口をつぐむ。

 とんとんと突いて、たまに腰を揺らす。肩口を掴んでいた手を動かす。

 尻肉とシーツの間に滑らせ、尻肉を掴んで、もみほぐす。


「ぅあ、あっ、」


 師匠の身がぞわっと震えたのが分かった――隙を突いて、尻穴の方に指を伸ばす。

 やめ、まで声が出て、師匠の背がのけぞった。

 嫌がるように、尻で手を押しつぶすように、だ。

 実際尻は重い。

 重いものを打っても飛ばないように、多少突いたくらいでは尻肉の弾力で同じ場所に戻って来るかのようだ。

 だが、手指を動かせない程では、もちろんない。


「そっちはっ、尻の、ぉっ❤」


 よほどの羞恥があるのか。

 師匠は顔を真っ赤にして鳴く。

 尻を締めようとしてか、股が開き、脚のロックが緩んだ。

 千載一遇――亀頭が抜けかけるまで引いて、強く突いて、子宮を突きあげる。


「う゛ぁっ、はぁああ……っ❤」


 長い吐息のような喘ぎが終わるか終わらないか――そこで腰を止めず、さらに追撃する。


「くん、ぅうんっ❤ あぁ❤ あ❤」


 師匠が深く抱き付いてくる。

 腰に足が回った。

 それを無視して――奥の奥。

 子宮口よ破れよとばかりに、深く、強く穿つ。


「――ぅぁっ、は……っ❤❤❤」


 先ほどまで、ちょくちょくと見せていた顔。聞かされていた声――それが、隠しようもないほどはっきりと、見えてくる、聞こえてくる。

 名を叫ばれる。

 互いに抱き合いながら、セックスをする。




/




「……そう言えば、おぬし……」

「なんです」

「……もう、制御は大丈夫であろ……」

「まあ、……そうですが」

「……もう、日本に帰れるのではないか……?」

「帰っても、行くところないんで」

「……ここにおるしか、ないのか……?」

「……ここに、いたいんで」

「……さよけ……」


 すう、と、師匠は寝息を立て始めた。

 寝台はぐちゃぐちゃだったが、まあ、構うものか。

 師匠を抱き込んで眠る。

 折れそうなくらい細い身だ。

 下半身はエロいくせに、上半身は儚いくらいに美しい。

 ……卑怯だろ、こんなの。

 惚れるしかないじゃねーか。