〜分析結果サンプル〜
中華邪仙ド貧乳エルフ師匠をちんぽでこらしめるやつ@NEO/鵺野新鷹
Hong-Kong!!!
骨を切り、象牙を磋いで玉は琢ち――石は磨かれ宝となるか!
混沌まみれ、理なき秩序に浴すは天空街都!
今や十二国志の第十三国! 中原覇者を生み出すか!
Hong-Kong!!!
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がきゃがきゃ鎖を鳴らして歩く。
太い鎖が連なった道だ。たるみがあり、束ねられてはいるが、すれ違うのは難しい程度の太さしかない。
一応香港周辺は大風が吹かないようになっているが(風で島々がぶつからないように)、こう言った人間が通ることを想定されていない鎖の上は、その加護が甘い。
慣れるまでは死ぬかと思ったし、今も渡るときには念のためフックロープを持っている。空でも飛べれば必要ないものだ。
……俺なんぞ所詮は"精々、力が強く頑丈な人間"程度でしかないと思い知らされるかのようだ。
師匠とて持てば重い――いや、細くて軽いし今更50キロ弱程度。というところではあるが、とにかくゴースト系のように体重がほぼないというわけではない。
だというのに、彼女は鎖を音もなく歩くのだ。
体術、技術――あとは年季か。
彼女に師事して1年と少しが経ったが、俺にはまだまだ足りないものだった。
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発端は、本日7回目の脊椎骨折によるものだった。
2秒で復帰して立ち上がる。
「さっ……すがにいてぇぞババァホントマジでブッコロッ……!」
「文句を言いつつも、だいぶ再生が早くなったではないか。重畳じゃな」
カカ、と笑うババァである。
手に持っているのは普通の――この山の木を使った時点で普通のとは言い難いかもしれんが、木剣。格好もまあ稽古着で、薄着ではあるにせよサラシにパンツ丸出しってアホな格好ではない。
俺の方は"銀杖"だが、重量最大でぶち込んでも流されるってマジで意味が分からん。
あの双剣爺とも技量がケタ違い、ということなのだろうが。
「そりゃ、痛めつけられてっからな……! 腰ばっか狙いやがって……!」
「首だと流石に折れたらまずいからのー。わしがしくらずともおぬしが勝手に死ぬやもしれぬわけじゃし。……と、では次の一本じゃな」
と、言った瞬間あっさりと懐に踏み込んできて、
「うげっ」
と口に出たが早いか、反射的にバックステップして、そこで間合いがちょうどよくなってしまい、師匠がにこりと笑って木剣を振り下ろしてきて、受けようとした"銀杖"をすり抜けるように肩を打たれて鎖骨が砕けて膝が地に落ちた。
この間1秒弱。
「ぐぁ――ッ、クソが! 慣れてもいてぇんだよクソが! 慣れたくねぇ! ポキポキ折るんじゃねぇよ!」
「痛けりゃ覚えるじゃろー?」
「覚えてもババァ別の手出してくんだろうが! なんだ今の剣筋ィ! 覚える暇も甲斐もねぇよ!」
「まあ手練手管は色々あるっつーことじゃな。この程度で済むと思うでないぞ」
カーカカカ。と気分がよさそうに笑う師匠である。
治った肩をぐるりと回して、また杖を構えなおす。
師匠はにたにた笑いつつも、雑に木剣を構える。
「ま、痛めつけられるだけというのも飽きたじゃろ。実態はそうでないにせよ――上達があるにせよ、おぬしが上達しておらんのではないかと考えていることは分かっておる」
「なんだ俺のコト考えてんのか、意外――って突きはやめろ突きは! 死ぬわ!」
「ん、ん。ごほん。おぬし感情が声にも顔にも出るからの、気をつけよ。……ともあれ、たまには同格の者と争わせてみてはどうかと、竜田のやつから話があってのー」
それにそろそろ骨折りに慣れさせすぎたしのー、なんておっそろしい言葉も聞こえてくるが、聞かなかったことにする。
竜田様は、人を育てるのが趣味――ある意味では、俗世と関わることが趣味、なんて不思議な仙人様である。
実際たまにジェームズさんのところ――警察署の方で指導などもしているのだとか。
見どころのある若いのが持ってかれたとジェームズさんがぼやいていた。
「まああやつ弟子が多いからの。おぬしと同格のモノも少しはおるじゃろ」
「ウチは俺一人ですからね」
「まあわし控えめに言ってじゃあくじゃからのー。評判を聞けば弟子入りしようなんて者は滅多にはおらぬ。竜田の方は広く門下生を受け入れておる。普通、多少でも調べられる脳があるなら竜田の方行くじゃろな」
師匠当人は、そこまで邪悪ではないと思う。
いや、骨を折ったり人をぶっ壊しかけたりとかはするが。
だいたい、手練れ100人の頭を砕いた話は原因と一緒に裏が取れたし。災害の類であるのは間違いないのだが。
……まあ、別に人を取って食うわけでもなし。善良かと言われれば間違いなく違うのだが、悪党ではない。
彼女が邪仙と言われるのは、その作成物によるものだ。
知る人ぞ知る薬剤師。神経毒、風邪薬、麻痺毒、痕跡の発見されない毒、媚薬、昏睡薬、不老長生の薬、精力剤、剛力や知を得る薬、人を意のままに操る薬――それによって何が起こるのかは知ったことではない。
頼まれれば、売る。対価も、金銀財宝から、人体の部品、あるいは貴重な素材など、善悪問わず多種多様。
良識のある人間なら、そんなものを作っている時点で同罪だ――というのかもしれない。
だからこそ邪仙などと呼ばれている。
気にした風もなく、カカ、と笑ってそれを受け入れている。
ある意味では浮世離れした、それこそ野良の神さまかなんかだろう。
「まあ、俺ぁ切羽詰まってましたからね……」
「改めて泣きながら土下座されたときはどうしよかと思ったがの」
「あの時は色々あって師匠が女神に見えてたんで……」
とりあえず飯食わせてもらいながら話をさせてもらったんだったか。
蹴られたことは忘れてなかったが、仙人様なんてめったに会えないと思ってたし、千載一遇これしかない、って全力で頼み込んだのだった。
まあ案外あっさり会えるし、それこそ竜田様のように弟子入り誰でもOK!なんて方もいたのだが。
……神さまらしく、善行を全くしていないというわけでもない。
師匠は仙人、武術家、薬剤師であると同時に、知る人ぞ知る霊媒師。裏の銀生流混洞の方を管理しているのは首なしの死体であるし、有能悪徳警官たるジェームズさんとはこちらで縁深くなったらしく、殺人現場に行ってサイコメトリーじみたことをやることも3月に1度くらいはあった。
まあ、便利に使われるわけでもなく、それなり以上の謝礼が必要なようだが。
会いに行ったときジェームズさんのしっぽが半分切れていたときは何事かと思ったものだ。
まあ、再生するらしいが――竜とか言ってもトカゲなのさと笑っていた。たぶんアレだよな。珍味だったごめんなさい美味しかった。
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思い出しつつ会話しつつで、鎖を渡り終えた。
竜双子様の島は、火山島じみている――中央に山があり、すそ野が広がっている。
香港本島と接続されているのは鎖などではなく橋で、宿舎じみたそれながらも村がある。……らしい。俺はちょっと、近寄ったことがない。
村からすれば裏手側、山から下る支流の水を使わさせてもらっている。
山をぐるりとのぼる山道――その山頂付近に、道場――竜双子様の邸宅が、見えている。
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道場で、向かい合う。
「竜田娘々が弟子1992期、紅・可欣」
「……銀精娘々が弟子――」
「知ってますので結構です。"銀杖"殿。お噂はかねがね」
「……そうかよ」
流儀に合せてやろうかと思ったら、その女――いや、少女は遮ってきた。
木剣を左手一本で構え、朱い服を着た、大陸系と思しき少女だ。
身長は150を切っている。真っ赤な短髪の、小柄な少女――いや、そもそも年が低いのか。
13,4と言った年頃だ。腕も足も痩せっぽちだが、同時にまだ伸びきっていないようである。
師匠にとっては残念なことに、将来的に巨乳になりそうな乳をしている。少なくとも未来はある身体だ。
竜田様が言うには、『ウチの秘蔵っ子』。
竜圏様が言うには、『だいたい同格』。
ばばぁが言うには、『負け越したらなんかするなんか』。怖えよ何する気だよ。
「…………」
木杖を構えつつ、無遠慮に観察する。
たぶん、早い感じがする。明らかに身が軽そうだ。師匠と同じような体つきをしているのもある。
構えは俺より堂に入っている。技量と言う点でも、俺よりは上を行っているらしい。
それに、随分と魔力が高い感じがする。おそらくは、仙人骨がある。
ただ、あの身で俺より膂力が勝るだろうか。
身体強化術の真似事程度は俺もできるようになった(というか、元からやってたのを改めて技術として学びなおした)。
素の力を増幅するのが強化術だ。元が小さければ効果も小さい。抑え込めばまず逃げられまい。
耐久力も、俺は自信がある。スタミナ的な意味でも、頑丈さでも、だ。
俺ほど骨を折られた経験はあるまい。
体力膂力でおそらく俺。剣と杖ということで、獲物のリーチでも俺。
速度技術であちら。ついでに言うと、向こうは仙術を使えそうな気配がある。
……なるほど確かに、総合的に言って五分。
俺がゴリ押すか。彼女がいなすか。ってところか。
「馬鹿弟子ー。負けたら来月小遣い無しのカス呼びだからのー」
「おいババァ修行だろ賭けなんか、」
叫んだ瞬間、紅は踏み込んできた。
師匠よりはもちろん遅いが、それでも反応は辛うじて、だ。
「フっ!」
「っ!」
ごぎん、と、杖が鳴る。
最近の得物が頑丈すぎたもんで忘れてたが、まともに受けるには重いか。
杖に魔力――あ、いや、仙力を念入りに流しつつ、受けに回る。
師匠は自由自在に左右の手を切り替えたりして襲ってくるが、こいつは左利きの左一本。
木剣が軽いためか凄まじい速度だ。
師匠のようにワケのわからん動きでもない。一つのシステムに則った動き。
きちんと一つの流派に沿った動きをしているらしい。
一歩下がり、杖の先端で叩き落すように受け、どりゃっと蹴りを放てば、ひらり、と宙に逃げられる。
――右手に炎が宿っている。
「ちっ!」
右手に仙力を集中。杖から手を離し、放たれたそれを裏拳で弾き飛ばす。ちょっと熱い。
身体が開く。
それを振りかぶりにして、左手一本で、杖を大きく振り回し、上から叩きつける。
「墳ッ!」
「っ!」
紅は両手で木剣を構え、斜めに受け流す。
"銀杖"であっても剣を折れたかどうか。柔らかい受けは、俺の振りおろしの勢いを殺すことなくそらし、
「はっ!」
と、体制の崩れた俺に対しての、返しの振り降ろしとなる。
両手持ちである分、力、速度ともに高い。避けられねえ、と判断し、逆に突っ込んで身体で腕を止める。
「うッ、」
勢いのまま、肩が紅の肋骨を軋ませる。
紅は打撃に逆らわず吹っ飛び、トンボを切って着地、即座に構えを取り直す。
けほ、と軽くせき込む紅に、猛然と突進。今度は俺の番だ、と、突きを繰り出す。
「場慣れっつか、キレイじゃねーけど中々やるじゃん」
首を捻られて回避、剣で受けられ回避、身を捻られ回避、手を打たれそうになって俺の方が回避。
リーチは当然俺の方が長い。
単純に殴り合いならおそらく俺の方が強い。
紅が有利なのは剣の間合いの時だけだ。
「おぬしのところは、やや経験が足りんかのー」
賭けに出たか、踏み込んできたところを迎撃する。
こちらも踏み込んで、杖で突く動きで、左手で水平の手刀。
剣を持つ左手を打てば、びきっ、とヒビくらいは入れた手ごたえ。
「銀のとこのは、知識っつか、野生でやってる感バリッバリだなー」
剣を離しかける手指を捕まえ、力任せに捻る。
折れるか、と思った瞬間、紅が力に逆らわず回った。
右手が、俺の左手を掴んでいる。
「やっ!」
気合一声。
着地と同時に引っ張られ、下から突き上げるようなタックルが来る。
衝撃――息がつまる。
同時、掴まれた左手が燃え上がった。
「ぅあぢぢぢぢッ!!!」
木剣木杖使ってる意味ねえだろが!と、半分キレる。
そっちがその気なら俺も考えがある。
杖を放り出し、砕けた紅の手指を握りこみ、右手を胴に回し、
「うぉらっ!」
と。柔道で言う裏投げ――スープレックスをブチかます。
「う゛っ!」
「小兵がいつまでも間合いにいるからこうなる」
後頭部を地面に叩きつけ、硬直した身を抑え込みながら、馬乗りになる。
胸を左手で抑え込み、足を足でロック。両肩を地面に着けさせながら、右手を振りかぶる。
左手前腕は焼け焦げているが、右腕は全く問題がない。
「そ゛こま゛でっ」
と竜圏娘々の静止の声がかかった。
「……と。ふう」
多分、剣の間合いでやられてた方が辛かったな、と思う。
左手には、ちょっとしたふくらみの感触がある。
……師匠よりデカくねーか。いや、師匠がぺらっぺらすぎるだけか。
気にしないようにしつつ立ち上がり、手を差し伸べる。
「ホレ、立てるか」
「…………大丈夫です」
紅は、唇をきゅっと結んでいた。ちょっと涙目だ。
手は取られず、彼女は立ち上がる。
ちょっと胸元を抑えているが、……まあうん、触っちまったしな。そのあたりスマンだが、あえて触れた方が藪蛇か。
紅は目元をごしりとこすって、木剣を拾い直し、構え直す。
……火傷がなかなか治らない。
骨折、擦過傷は直すのも早くなったが、火傷は滅多にしないもんで。
紅の方はと言えば、砕いた左手の再生を済ませている。
「それ゛じゃ、も゛う一本゛ですね゛?」
と、竜圏様の宣言に合わせ、構え直す。
今度は、こちらの先手でやらせてもらおうか。
/
ぽかぽかと、身体の暖かい師匠をおぶって鎖の上を行く。
「うぇへへへ……」
高度が高い分、香港の日は長いが、もうすっかり日も落ちている。
師匠は、気分良さそうに眠っている。ジャケットに思いっきりヨダレを垂らされている。
柔らかいは柔らかいが、背中に当たるのは肋骨の感触だ。尻は柔らかいんだがなあ、と、おぶる手の中の感触をちょっと意識してしまう。
これも弟子の務めこれも弟子の務めと自分に言い聞かせながら、鎖を歩く。
途中から賭け試合になったと言うか、師匠連中や、竜田様のお弟子さんたちが集まって来て賭けが始まったと言うか。
一応、10本勝負して、俺のギリギリ勝ち越し――5勝4敗1分、と言う結果になった。
最初の一本こそ俺の勝ちだったが、後半はほぼほぼ完全に動きを読まれていた。
俺より速い相手に、読まれて先に動かれては勝つのは難しい。
とは言え、俺の方が体力はある。疲れて鈍ったところをついて、なんとか最後は分けまでは持って行ったが。
ギャラリーも盛り上がってなによりであった。
ともあれ、師匠は揺らさないように歩いて、山に戻ってきた。
シャワーは浴びさせてもらったが(竜双子様の住まいはオール電化である)、師匠の方も酒を飲んで汗をかいている。
起こして風呂に入れて着替えさせてー、と考えつつ、家に入る。
とりあえず椅子に降ろして、声をかける。
「師匠ー」
と、呼びかけてみるが、起きる気配がない。
「勾配ゼロ乳」
…………起きない。
マジで寝てるらしい。
やれやれ、と、抱き上げて、師匠の部屋に入る。
木のようなにおいがする部屋だ。
師匠を寝台に降ろす。
むにむにと口が動いている。
さらさらの銀髪が、口元にかかっているのを除けてやる。
頬に手が触れた。酒を飲んでいるせいか、すこし汗ばんでいる。
なんか食ってる夢でも見てんのかな、と思いつつ、俺も寝ようと身をひるがえし、
「うぉっ」
と、腕を引っ張られ、身がくるりと回った。
寝台に尻が付き、勢いのまま背が寝台に落ちた。
腹の上に、体重が来る。
「っと、おい、師匠……」
起きてたのかよ、いや、起きたのか?
んふふふふ、と、師匠は笑っている。
「……師匠?」
「役得だったではないか、馬鹿弟子めぇ」
「なっ、……おい。落ち付こうぜ?」
「乳尻に触っておったし、田と圏の乳尻もじっくり拝んでおったなあ」
「話聞こうな?」
「おぬしが誰の弟子であるか、思い知らさせてやらんとなぁア」
「ウェイト。ウェイトだ師匠」
「横文字は分からん」
「嘘つけぇ! バベルあんだろバベル!!!」
師匠の手が後ろに回る。
師匠をどけようとするも、岩かなんかのように動かない。
術の気配はない。純粋な体術らしいが、マジで意味わかんねぇ。
ベルトが外され、チャックが降ろされる。
「あっコラッなにをっ、ぉふぅ」
しなやかな手指に、ちんぽが握られる。
見上げる先。酔っぱらって真っ赤な顔の師匠は、笑みを浮かべている。
「見ておったぞぅ。最初の一敗は、わしが竜田の乳を揉んだ時であったなあ」
「そりゃ見るだろッ……!」
「あの娘っ子とも触れ合いおって。ンん? なかなかの美少女だったではないかぁ。またぐらに手を突っ込んでおったなあ」
「投げるためだったろ馬鹿師匠っ、いいからやめろってのっ!」
「いーや。やめてやらぬ。田に弟子入りしなおしたくなったかぁ?」
師匠の身が動く。
俺を腕一本で抑え込んで、身体が反転する。
「誰がおぬしの師なのか、おぬしは誰の弟子なのかぁ。分からせてやろうかの……❤」
はぁあ、と、股間に息がかかる。
のしり。と、ズボンに包まれた、デカい尻が、顔の近くにくる。
「お、おい、師匠! やめろって、」
「何を言うか」
亀頭を生暖かいものが、舌が舐める。
「既に硬くなってきておるではないか……❤」
ぐ、と声が詰まる。
「田も圏も、乳がデカいでなぁ――誰が勾配ゼロ乳じゃ」
「起きてたんじゃねーか、あ、くそっ、避けろって、やめろっ……!」
ぴちゃ、ぺろ、と、音がする。
同時に、ぞわぞわと背筋を快楽が昇ってくる。
腕が足で抑え込まれている。逃げられない。
「んむ……❤」
くぉ、と声が漏れた。
亀頭が生暖かいものに包まれる。
舌の動きは緩いが、体温が高い。
ちゅる、ちゅ、と音がして、軽くちんぽが吸われる。
……前に師匠を抱いてから――否、犯してから、だいたい半月が経っている。
その間、俺は一度も抜いていない。
というか、いい加減汚くしすぎたから一度風呂に入っただけで、あの日だって枯れるまで抱いたわけじゃない。竜双子様がいらしたから、中断せざるを得なかっただけだ。
手が竿を撫でさすれば、完全に勃起する。
雌のにおいを感じる。
「……こ、の、色ボケ、師匠めっ……!」
詰ると、ちんぽに軽く歯が当たった。
腰が浮く。
正直に言うと溜まっている。
「ま、マジでやめろって、師匠ッ……!」
んふ、と気分良さそうな声が聞こえてくる。
ずちゅる、と吸われ、少し奥まで飲まれる。
あっという間に決壊間近。
そもそも、口の中に出して飲ませたことはあるが、フェラチオをされるのは初めてだ。
意識が白くなる――くぁ、と声が出る。
「んぶっ!?」
腰が跳ねて、師匠ののどを突き、そして射精した。
「っぷぁっ!」
師匠の口が離れても、吐精は止まらない。
尿道を精液が飛び出していく。
師匠はえずきながらも、肉棒をシコってくる。
追撃を食らい、馬鹿みたいに精液が出た。
「え、遠慮なく出しおって……まずいわ、馬鹿弟子が」
げほ、とせき込みながら、師匠は俺の方を向いた。
白濁でデコレートされた美貌には、子供をあやすような、あるいはからかうような笑みが浮かんでいる。
口端からは精液が漏れていた。
「……なんじゃ、硬いままではないか。一度では足りぬか?」
やわやわと握り撫でられるまでもなく、勃起は維持されている。
「ハメねば満足できぬてか、いや、仕方ないの……❤」
一度、手が離れる。
師匠は精液がついてしまった上着を脱いで、ズボンを降ろす。
サラシをほどいて、腰紐をほどいて下着を投げ捨てる。
湿気った落ち方をしていたのは、汗のためか。
男らしい脱ぎ方であった。
だが、その性急さがありがたい。
一度精液を吐いた程度では、俺のちんぽも満足しない。
別に極上の女体というわけでもない――その意味で言うならば、傷跡こそあれど、竜圏様の方が上であろう。身長が高く、筋肉もあるが、竜田様も魅力的だ。紅のやつも、ロリコン垂涎の身体をしていた。
だが、その細身の美しさ。また、そうでありながら、産める尻、子を抱え込める骨盤をした身、流れるような身体のラインは、十分彼女らと互角の魅力を湛えている。
「……おぬしが抱けるのは、所詮わしだけよ……わしを称え、わしだけを見るがよい」
生唾を飲み込む。
窓からさす月明かりの下、彼女は淫靡な女神のようですらあった。
起こしかけた身に、師匠が絡んでくる。
シャツの下に手指が入ってくる。
勃起した肉棒に、師匠の秘所がこすりつけられる。
「うっ……」
シャツの襟もとから露出した肌を舐められる。
裏筋に、熱いものがこすりつけられている。
指先は胴をくすぐるかのようだ。
素股をされている。
愛液を塗り付けるように。マーキングされるかのように、動かれている。
「ほれ、もう我慢が出来んか……? あと一分、耐えてみよ。耐えられたならば、ハメさせてやるからの……❤」
聞いて思わずちんぽが硬くなった。
師匠の腰は艶めかしく動き、尖ったクリトリスをこすりつけてきている。
59、58――と、耳元でカウントダウンが始まった。
耳元を舐められる。
シャツはいつの間にかめくり上げられ、師匠と肌が密着していた。
尖った乳首の存在を感じる。
乳と同じくかわいらしいまでの乳首だ。
薄い分、そこだけが目立つ。
49、48――カウントダウンは止まらない。
乳がない分、密着度は高い。
乳はなくとも、体そのものは柔らかい。
紅のやつもそうだったが、どうして女体というのはそもそもが柔らかいのか。
39、38――カウントダウンが続いている。
ちょっと怒ったように、首筋を噛まれた。
腰のこすりつけが、横揺れも入る。
腹と腹の間でこすられている。
29、28――腕が自由なことに気付き、師匠の背と尻に手を回す。
こら、と、カウントダウンの合間に師匠が言った。
尻を揉みながら、腰を動かさせて、ちんぽをこする。
ぅんっ、と、師匠が鳴く。
カウントダウンが止まった。
むっちりと肉のついた尻を握れば、指が食い込む。
それでも俺の中でカウントは続けている。
9、8、7――歯を食いしばる。
我慢することに意味があるのかはわからないが。
6、5、4――尻を締めるように我慢する。
にやにやと笑う師匠に負けたくはなかった――いや、こうしている時点で、負けているのかもしれないが。
「3、2、1――」
師匠がカウントダウンした。
1、から先が続かない。
愛液を塗り付けられてスムーズに動く腰は、止まらない。
クソが、と思う――そっちがその気なら。焦らす気だってんなら、考えがある。
背に置いた手を、尻にもっていく。
両手でがっちりと尻を掴む。
「おっ、待たんかっ❤」
声は甘い。
こうされることを望んでいたのか。
いい加減そろそろ挿入にも慣れた穴――快楽にはちっとも慣れない穴に、肉棒が入り込んでいく。
「くぁっ……は、ぁ❤」
師匠が心地よさそうに鳴く。
俺の方は、それどころではない――半ばまで入ったか入らないか、というところで、細かなひだにカリが舐められ、そこで限界が来た。
「うッ、おぉっ……!」
射精する。
焦らされていたためか、一発目よりも元気がいい――いまだ開ききっていない膣奥へ届かせるように、精液を撃ち出す。
それでも、姿勢が姿勢だ。
天井まで届けとばかりに射精する俺だったが、大半が膣肉に阻まれ、破裂音を伴いながら漏れていく。
師匠は腰を震わせながら、体を起こす。
俺の胸に両手をついて、ぐりぐりと腰をよじってくる。
その動きで、また搾り取られた。
一発目に倍するような量を出してしまった感触がある。
「くっ、そ、が」
ふう、ふうと息を吐く。
師匠は愉快そうに笑い、ゆっくりと腰を沈めてくる。
射精直後、敏感なちんぽを撫でられて、俺の方の腰も震えた。
ずちゅり、と、亀頭が奥につき、さらに根元の方まで飲み込まれる。
「んッ……❤」
鼻にかかった声が聞こえてくる。
まだセックス3回目だって言うのに――それを言うなら2回目からか、師匠ははっきりと快楽を感じている。
気持ちよさそうに背筋をそらし、子宮を押し上げる男根を楽しんでいるように見える。
「がちがち、じゃのう……❤」
くは、と師匠は笑った。
「今日はっ……おぬしが、誰のものなのか、……思い知らせてやるからの……?」
膣肉が蠢きだす――師匠の腰が上下しだす。快楽が送られてくる。
「そっちがその気なら、俺にも考えがあんぞ、コラッ……!」
尻肉を掴む手に、改めて力を入れなおす。
上下動に合わせて突き上げれば、師匠の背が軽くそる。
「これっ、反撃するでないっ……❤」
胸骨を押さえつけられ、意味が分からんことに腰まで動かなくなる。
腰が動かない――反撃ができない。快楽を逃せない。それでいて師匠は、自分の弱点から腰を逃がしている。
「く、くそ、がっ……!」
搾り取られる。
俺の方とて快楽に慣れているわけでもなし。
あっさりと3度目の射精をしてしまう。
その最中も師匠は止まらない。
けらけらと楽しそうに笑いながら、精液を啜るような動きをされる。
まだまだ夜は長い。
作業じみて絞られながら、俺は耐えるしかなかった。