〜分析結果サンプル〜
ちょうど、晴彦さんに最後の一口をあーん、してた時に思った。
だって、右手が折れて不自由なんだから、ボクが食べさせてあげるのも不思議じゃないよね?
「あ、そういえば、晴彦さん、保険証とか、家族の人に連絡とか、そういうのってどうなってます?」
「……あ。」
このおっちょこちょいさんめー。
「え、と。まず、晴彦さんの持ち物って、もともと着てたジャージと、財布と、鍵。だけ、ですか。」
「あー、うん。」
そういばスマホさえ持ってきてなかったっけ。
「今夜の着替えとか、そういえばそのパジャマだって、ここの借り物で、明日退院する時に返すんですよね? その時に払うお金だって、、、ってそれは財布のカードで払えばいいんだっけ。でも、保険証はあった方が良いし、スマホとかないと連絡も出来ないじゃないですか。」
「そうだけど。」
そう、晴彦さんは、この周辺に頼れる人がそんなにいない。どっちにしろ、スマホで連絡を取れないとどうにもならない。
――って、そうじゃん。
ボク、そもそも晴彦さんの家なんて勝手知ったる我が家じゃん。
ボクが取りに行けばいいじゃん!
「わかりました。これはあれですね。ボクが晴彦さんの家に行って、必要なものを集めてくるっていう話ですね。」
「え、なんでそうなってるの?」
「だって、晴彦さんが頼れる人って、今ここにはボクしかいないじゃないですか。確か、晴彦さんの両親って、県外ですよね? 急いできたって、今日の夕方とかになっちゃうでしょうし、どっちにしろ連絡手段としてスマホは必要でしょうし。」
「いや、そうなんだけど。」
何が不安なんだろう……って、そうか。
ボクだ。確かに、昔から知ってるボクだとしても、さっきまた打ち解けて、仲良くなったボクだとしても。赤の他人だ。
それが自分の知らないときに、勝手に部屋に入ったら、嫌だって思う。
たぶんそれが理由。
うん。部屋が散らかってるのが見られたくない、とかじゃないと思う。
「晴彦さん。今は一大事なんです。ボクのこと信じられないかもしれないですけど、、、そうだ。じゃあ、ボクのスマホをここに置いていきます。あと、パスワードも書いておきます。中は好きに見ていいです。……変なことに使わないでくださいね? それで、後であのコンビニ着いたら、脇の公衆電話からそのスマホにワン切りします。そのあと、5分か、10分したら、そのスマホから晴彦さんのスマホに電話してください。」
それで、晴彦さんのいない間に、晴彦さんの部屋で何か盗もうとか、そういう事はあんまりできないって思ってくれるハズ。
「そういう事じゃ……うーん。うーん。……くそ、まあしょうがない。仕方ない。諦めた。ハハッ。うん。大丈夫。大丈夫。」
なんでか、ちょっと目が虚ろになってるけど。どうしてかな。
「はい、これ、ボクのスマホです。」
「うん。ごめん。先に謝っておくけど、着替えと、保険証、場所は――、」
知ってるけど、ちゃんと聞く。
「わかりました。」
じゃあ、行ってきます。
*** ***
*** ***
うぅ。
ううー!
あああああ……。
ボクが、バカだった。めっちゃバカだった。だってさ。知ってたハズじゃん。週末の、お楽しみで、晴彦がAV鑑賞してたって……っ!
リビングのローテーブルに、パッケージが並んでたのも、知ってたじゃん!
なんで忘れてるかなああああ!!??
「はい、これ。」
戻ってきたけど、うぅ。恥ずかしい。
だって、スマホがパッケージの隣に置いてあるんだもん。
どうしたって、見なかったって言えないじゃん!
「あ、うん。ありがとう。」
そりゃ、晴彦さんだって虚ろな目をするさ!
しかも、ちゃんとボクのスマホから電話してくれたから、ボクが出ちゃったから。
そこにAVが転がってるの、しっかりわかってた。だから、ボクも晴彦さんも、お互い見なかったことにしてる。
でも、でもさ。
見なかったことにしてるから、逆に、そこにあるよって言ってるようなもので。
ボク、こういう空気はダメなんだ。
どうしても、口に出してしまう。
「あの、さ。……片付けて、おきまし、た。」
ブホッ、って、晴彦さんが噎せて、そのショックが足と腕に響いて、うおおおおとか唸ってる。
「ご、ごめん。……大丈夫? 晴彦、さん。」
きっとボクはまた真っ赤な顔して、晴彦さんの背中をさすってる。
「だい、じょう、ぶ。」
う、やっぱり、この空気、もうダメ。
耐えられないよ。
「ごめんね、晴彦さん。また明日来るから許して、ね?」
そう言って、ボクは足早に病院を後にした。
あれ、そういえば病室でスマホ使っていいんだっけ?
うーん、緊急事態だから良しとしよう。っていうか許して。
*** ***
ひゃああああああ。
やってしまった。うう。なんで忘れてたんだろう。
ああ、でも、明日も行くって言ったのはちゃんと聞こえてたよね?
ボクはお風呂上がりでホカホカした身体が冷めないように、パジャマの上にカーディガンを羽織る。
もう10月の頭だから、天気もゆっくりと冷えてきてる。こういう時こそしっかりしないと風邪をひいたりするんだ。
そういえば、さっき勉強してて思ったけど、ボクは普通より物覚えとか頭の回転とか、早いみたいだ。
晴彦だった時からすると、復習みたいで結構楽しいのに、物覚えが良いとかご褒美みたいだ。楽しくてついつい先の先まで手を出してしまった。
「さて。」
今日の本題は、そんなことじゃない。
明日、晴彦さんが退院する。その時、ボクが家に帰るまでのお世話をしてあげるんだ。
幸い、晴彦さんは、腕も足も、骨が折れてるけど、歩けないほどじゃないから、月曜日にでも会社に行くことは出来るだろうっていう話だった。それに、スマホもあるんだから、もう上司にも連絡してるだろう。
でも、不慣れなのは間違いない。
だからボクが晴彦さんの足になって、歩く練習を一緒にするんだ。
いやいや、今日の本題はそれじゃない。
うん。
そう。
ここに、AVがあります。
タイトルは恥ずかしすぎて言えません。
今日は、これを見て、晴彦さんの性癖を掴むのと同時に、え、えっちのテクニック的なものを学ぼうじゃないか! というわけです。ぱちぱちー。
イマドキ、パソコンは一人一台の時代ですよ。
当然、DVDも読み込めます。
だから、ボクは、今日、初めて、AVを、見ます!
ポチ、ウイーン。
パソコンが、AVを飲み込んでく。
いそいそ。イヤホン装備して。
カチカチッ。
あ、始まった。
へ、へえ。最初はインタビューなんだ。……企画? ああ、企画ものってことか。
へえ。はあ、ふうん。
うん。
うん。
うっ……ぅああ。
え、あ、うそ。待って、待って。
や、やぁ……。
ひょおおおおあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリムリ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
あんなの入んないって!!!!!!!!!!!
え、ちょ待って!
うそ、そんな。
だから。
ああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!
*** ***
怖い。怖い怖い怖い怖い!!!!
だって、だってさ。
晴彦さんの身体ってさ、おっきいじゃん?
それに比例して、アソコも、おっきいじゃん?
ボクが一番よく知ってるじゃん?
さっき見たAVより、おっきいじゃん!?
それを。
ボクの、膣内に、入れ、る?
ムリムリムリッッ!!
絶対裂けるって!
だって、体重とか3倍くらい違うんだよ!?
何をどうしたら、あんな凶悪なもの入れられるのよ。
…………。
うっ。今ちょっと、入れても大丈夫とか、思ったでしょ!
だからムリだって!
うあー! ダメだー!
付き合うとか、結婚とか、その前に。
晴彦さんのモノが入らないかもしれないなんて、そんな危機が迫ってたとは!
どうしよう!?
どうしたらいいのさ!?
うーむー!
はあ、でもさ。
AV女優さんって、凄いね。
プロって、凄い。
女になって初めて見たら、色々別なことも分かったよ。
すっごく、下品なんだ。
身体が男の劣情を掻き立てるってわかってて、あえてそれを強調する動きで、男からも女からも蔑まれるような、そんな仕草をしてるんだ。
どんなふうにフェラチオしたら、自分の口を犯してもらえるか。
どんなふうに喘いだら、男の持久力をあげられるか。
どんなふうに腰を振ったら、男に優越感を抱かせられるか。
身体全部を使って、男に媚びる。ううん。もっと言えば、おちんちんの奴隷であることを主張する。
それで、男の心を満たしてる。
けど、本当にすごいのは、そこまでして、途中から演技なのか本気なのかわからなくなってるところ。きっとアレは演技であって、本気なんだ。
形から入って、最後はそれが当たり前になる。だからマザーテレサも「気をつけなさい」って嗜める。
彼女らもきっとそう。
形から入って、最後には蕩けて消える。
混ざってわからなくなる。
それが、男の支配欲も、優越感も、満足感も何もかもを。
逆に、すべて支配してるんだ。
男が画面の中でAV女優の尊厳を蹂躙してるって思う時、彼女らにリードさせられてるって気づかない。悦ばされてることに気づけない。
そこに彼女たちがいなかったら、成立しない欲求。
だからこそ、AV女優たちは正面切ってAV女優をしていますっていう顔をして、男を誘ってる。
自分を下において、ただし卑下しないで、蔑みを、身体をくねらせて、躱す。
それが、とっても艶やかに見える。正直にエロいってこういう事なんだって、思った。
すごく、下品で、すごく、勉強になる。
同じようにしたら、きっと晴彦さんに犯される。
…………。
よーし。ボク頑張ってAV見るぞ!
勉強は得意なんだ。
あ、でも、たぶん入らないんだけど、どうしよう??
*** ***
*** ***
「やあやあ!」
また!?
おりゃっ!
――パリン。
「えっ!?」
メッセージボックスって割れるの? 透けるものだと思って思いっきり殴っちゃったよ。
「もう、酷いことするなあ。」
「あ、復活した。」
まただ、またボクはこんなワケわかんないところに連れてこられてしまった。
いやいや、それはおいといて。
「というか神さま? なんでボクの魂がこっちの身体に吸い込まれてるのサ! おかしいじゃないか、神さまの話じゃボクの魂は晴彦さんの方に行くハズだったじゃないか!」
「うん。そのハズだった。」
「じゃあ……っ!」
「だからこそ、こうして説明しに、もう一度だけ、君のところに来たんじゃないか。むしろ、来なくても良かったんだ、こんな面倒なこと、しないでいいなら、しない方が楽なのにさ。」
「う。」
それは、そうかもしれない。
けど、ボクは神さまの性格を知ってる。神さまが、ボクら人間に同情的な感情を抱くハズがない。だったら答えなんてわかりきってる。
こうしてボクに会いに来た方が、神さまの得になるからだ。
そうだ、冷静になれ。感情のままに動いたって意味ないぞ。
そんなこっちの気分なんてお構いなしなのか、相変わらず神さまは饒舌だ。
「だから、むしろ感謝されることはあっても、非難される謂れはないよね。」
そして言葉選びもずいぶん上手いみたいだ。確かに、ボクとしては感謝をするかどうかは別としても、非難する理由はない。
論理的には。
神さま的には、ここで恩でも売っておこうって算段なのかもしれない。けど、そんなお為ごかしがボクに通用すると思ったら大間違いだよ。晴彦は、そんなに甘くないぞ。
「確かに、非難される謂れは無いかもね。なにせ、あれは神さまにとっても事故だったんでしょ?」
「ん? そうそう。そうだよ。」
仮に、神さまが嘘をついていないとしよう。
そもそも、ボクたちが接触するために、事故を引き起こしてしまうことになるっていうのを、神さまがギリギリまで知覚出来ていなかったとしよう。だとすれば、神さまは、そもそも、神さまじゃない。
神のごとき技術を持った、ただの知的生命体の一種になる。というか、神さまって言ってるのボクだけだし。
そんな存在がたまたま、時間の縛りなくこっちの宇宙に干渉出来る技術を持っていた。
たぶん、そんなところだろう。
あのコレクションだって、第三者視点で見れば気持ちの良い物なのかもしれない。ただ、ボクらには不気味の谷を越えることの出来ない、人間のなりそこないにしか見えない。
そういうふうに理解すれば、騒ぐだけ無駄なんだ。
「事故。やっぱり。だとしたら、神さま。ううん。神さまなんて上等なものでは、ないんでしょ? ボク達とはまた違う知的生命体の一種なのかな? ともかく、そっちの得になるからボクに接触してきたんだ。……そして、接触してきたってことは、情報を与えるためにやってきたって考えるのが普通だよね? つまり、ボクから聞きたいことは二つ。まず一個目は、ここはどこ? そしてもう一個は、与えたい情報って何?」
沈黙。
やっぱりそう。
「……ふふふ。はっははは。うん、やっぱり面白いね、君。」
「そうかな。」
「そうだよ。理由については、二つ目に関わることだから、まずは一つ目の質問から答えようか。ここは、君の夢の中さ。正確には君が寝た後、君の魂に直接通信を行ってる状態って言えばいいのかな? なにせ、寝ている状態以外でこれをやると、意識が急に途切れるっぽくて、倒れて頭とか打つ可能性もあったし。」
なるほど。タイミングを見計らっていたのか。
「ふうん。分かった。それで?」
「与えたい情報としてはね、まずは、君の魂についてかな? 前にも説明したけど、晴彦の魂の一部が結菜に引っ張られた影響で、二人の間に運命が交差するような繋がりが出来たって、いうのは覚えてる?」
「当然じゃないか。」
「ここからは、抽象的な魂の割合になるんだけど、その時、3割の魂が結菜に移った。つまり100:30の割合で、結菜の魂と晴彦の魂が混ざったわけだ。で、10年経って、魂が馴染んだ影響か、90:40の割合になった。」
ちょ、待って。そんなことあるの!?
「もうすでにこれだけで面白い状況なんだけど、今回、残りの70の魂がさらに結菜に引っ張られることになった。……これで終わってたら、まあ予想外の範囲だけど、ビックリするくらいで済む。」
いらっ。いやいや、相変わらずボクをイラつかせることにかけては天才的な神さまだ。
で、何がそんなに面白いってのさ。
「そもそも結菜の魂が、衝撃を通して晴彦の魂を引っ張りやすいっていうのがあったらしい。それで、今回、さらに20の魂を晴彦の身体に入ったコピーの魂から引っ張ってきちゃったんだよね。つまり、今は結菜:晴彦=90:130になったわけだ。合計220の魂。わーお。軽く人二人分以上の運命とか色々を持ってることになる。これはビックリなんてもんじゃない。異常だ。なにが起こるかわからない。」
「え……?」
220?
言われてもピンと来ないけど、でもでも、晴彦さんだった時、10年間、一つも運が良かったことなんてなかった。
それが70の魂。その、3倍!?
え、うそ。
「だから、可能な限り、今の君の状態とか、なんでそうなったのかとか、色々教えておきたくて。」
うん。それは確かに、ボクにとっても由々しき問題だ。
地球史上で初なんだっけ、そんな異常事態。
だとすれば、神さまも無茶してでもボクに接触したくなるわけだ。
「わかった。全部、教えてくれるかな。」
「うんうん。素直になってるね。じゃあ、話そっか。」
そういって、神さまがいろんなことを教えてくれた。
まず、ボクの今の精神状態はやっぱり、魂が90:130であることもあって、意識は晴彦をベースにしたものになってしまったらしい。とはいえ、130の内10の魂が結菜由来のものだったこともあり、それが懸け橋となって、結菜の魂が干渉しているらしい。感情とか、衝動とか、行動の指針とか、そういうのが全部晴彦ベースになったわけじゃなかった。むしろ意識のみが晴彦で、その他ほとんどすべてが結菜に振り回されてる状態らしい。
恐るべし、女子高生パワーだね。
まあそれを素直に納得しろっていうのも無理があるんだけど、たった昨日今日であり得ないくらいいろんな感情に振り回されてるし、確かにボクって言ってるし、思ってるし。
で、ボクが晴彦さんのことを好きなのは、かつて助けられたときにキュンとしたのと、あと、運命が交差する関係で、意識が事あるごとに晴彦さんに向かってたから、らしい。
いやいや、初恋を妄信しすぎだよ、ボク!?
あとボクが晴彦さんの魂を奪っちゃうのは、ぶつかって直後に離れるような行動をしたときだけらしいけど、10年前は直後に離れてないよね!? って言ったら、ぶつかって、最低5分はくっついてないといけないらしい。安全を期したいなら10分はくっついてないとダメらしい。
なにそれ!? ご褒美!? ボクが晴彦さんにダイブ気味に抱き着いたら、何が何でも10分は抱きしめてないといけないなんて!
やたっ! いい口実を手に入れたよねっ。
ついでに、こんなおかしい魂の挙動を神さまなりに調べたら、どうやら、ボクと一緒にいるときは晴彦さんの魂の総量も、ボクの魂と共鳴して、増えたような状態になるらしい。つまり、二人で270ってわけだ。もうこれ結婚すればいいじゃんって言われてるようなものじゃない?
だよね!?
やったね!
あとは、ボクがなんでこんなに可愛いのかって聞いたら、神さまのヤツ、笑いながら、それも増えた魂の影響だ、なんて言ってたから、イラッとしてもう一回割ってやった。パリンって。
で、最後に魂の今後がどうなるか、聞いてみた。けど、どうやらわからんとか抜かすもんだから、神さま使えないなって思ったのはご愛敬だよね?
「……とまあ、こんなところかな? 今度こそ、もう会うこともないだろうと思うよ。」
「そうなの?」
「そうさ。そもそも、こんなに一人に構ったのだって初めてのことなんだ。毎日何人の知的生命体が、その一生を終えると思っているのさ。地球だけじゃないんだ。そもそも、最初から知的生命体以上の価値のある魂には、タグがつけられてて、魂が揺らめくとき、つまり死んだ瞬間に自動的に回収しつつ、その状態を検査したりしてコレクションしてたんだよ? なんとなく地球を見たときに、あまりにも総量が少ない魂が一個あったからよく見てみたら、死ぬ寸前とか、焦ったんだって。久しぶりに、あんなに長いこと状態を止めていたんだから。」
「あ、そう。」
なんでこんなに熱く語ってるんだろう。
「まあ、いいや。もうそろそろ、朝だし。後は君らが死んだときの話だし。その時だって魂を引っ張ってくるだけだし。そろそろ本当に面倒くさくなってきたから、じゃあね。」
え、ちょま――
*** ***
「――待ってよ。……あれ。」
うわ。ベタだな。
うん。朝だ。
~to be continued~